本記事では、2代目市川團子さんと8代目市川染五郎さんの「関係」についてお伝えしていきます。
香川照之(市川中車)さんの長男である5代目市川團子（以下代は略）さんが、市川猿之助さんの代役に抜擢されたことで注目が集まっていますね。
まだ19歳の若手ですが、見事に代役を演じきり高い実力を見せつけました。
そんな市川團子さんとはまた別に、同年代で注目が高まっている若手の役者がいます。
それが8代目市川染五郎（以下代は略）さん。
市川團子さんと市川染五郎さんは同年代で、共に実力派で、共にイケメンで仲が良いことから“ニコイチ”のようなイメージをよく持たれます。
そして二人とも苗字は「市川」。どんな関係なのか詳しく解説していきます！
市川團子と市川染五郎の関係①親戚ではない
市川團子さんも市川染五郎さんも共に歌舞伎役者であり『市川』であることから、「親戚なのかな？」と思われる人も多いですが、親戚ではありませんし血縁関係もありません。
左が市川團子、右が市川染五郎
市川團子さんは市川猿之助を中心とする『澤瀉屋』の一門であり、9代目市川團十郎から初代市川猿之助に枝分かれした血筋の人間です。
市川染五郎さんは松本幸四郎を中心とする『高麗屋』の一門であり、9代目市川團十郎から7代目松本幸四郎に枝分かれした血筋の人間です。
血筋も屋号も違うため、そういう意味では二人に近い関係性はありません。
家系図で簡単に説明
家系図を見ていただいた方が早いと思いますので、こちらで解説します。
一番上の『9代目市川團十郎』は同じですが、
そこから『初代市川猿之助』と『7代目松本幸四郎』に家系が分かれます。
ちなみに二人とも『9代目市川團十郎』の弟子であり血のつながりはありません。
9代目市川團十郎（1838年～1903年）
そして『初代市川猿之助』から続く一番下が5代目市川團子であり、
『7代目松本幸四郎』から続く一番下が8代目市川染五郎です。
（※家系図では松本幸四郎となっていますが、正しくは市川染五郎です）
このように、市川團子さんと市川染五郎さんは血縁関係でもないし、屋号も違います。
市川團子と市川染五郎の関係②幼馴染で親友
市川團子さんと市川染五郎さんは親戚関係でもなければ屋号も違いますが、
それでも仲良しで“ニコイチ”のイメージすらあります。
市川團子(左)と市川染五郎(右)
なぜ仲が良いのか。
それは市川團子さんと市川染五郎さんが同年代であり、幼稚園～高校までずっと一緒だった幼馴染でもあるからです。
年齢は市川團子さんの方が1つ年上です。
市川團子：１９歳（2004年1月16日生まれ）
市川染五郎：１８歳（2005年3月17日生まれ）
2018年当時の市川團子(左)と市川染五郎(右)
市川團子さんも市川染五郎さんもともに幼稚園～高校まで青山学院に通っていましたが、市川染五郎さんは高校２年で中退しています。
幼稚園：青山学院幼稚園
小学校：青山学院初等部
中学校：青山学院中等部
高校 ：青山学院高等部（染五郎は2年で中退）
大学 ：青山学院大学文学部２年（團子のみ）
学年は1つ違いますが、幼稚園～高校まで同じであれば縁は浅くないですよね。
さらに歌舞伎という伝統芸能に生きる同志であり、幼少期から共演もしています。
例えるなら、ずっと同じ学校で同じサッカースクールにも通っていた先輩・後輩みたいな関係でしょうか。
市川團子と市川染五郎の関係③ ライバル
市川團子さんと市川染五郎さんは幼馴染の親友でありながら、歌舞伎の世界ではライバルでもあります。
年齢は市川團子さんの方が1つ年上ですが、市川染五郎さんの方が３年早く初舞台を経験しています。
市川團子の初舞台： 2012年7月(当時8歳)/新橋演舞場『ヤマトタケル』
市川染五郎の初舞台：2009年6月(当時4歳)/歌舞伎座『門出祝寿連獅子』
なので芸歴でいえば市川染五郎さんの方が先輩です。
しかし幼少期から仲が良い二人にとって、そのあたりの上下関係はもうありません。
市川團子さんの初舞台が少し遅かったのは、
父親である香川照之さんが歌舞伎界に進出したのが2012年だったから。
2012年に親子で襲名
父親が歌舞伎役者としてデビューした2012年に合わせて、長男である市川團子さんも2012年にデビューしたということです。
二人は2013年10月に国立劇場『春興鏡獅子』(胡蝶の精)で初共演。
2020年11月の『義経千本桜』や2021年8月の『三社祭』でも共演し、
2024年2・3月には『鬼滅の刃』のスーパー歌舞伎で共演が決まっています。
團子が一歩リード！？猿之助の代役に抜擢
出演した舞台の数は市川團子さんが17作品で、市川染五郎さんが30作品となっており、経験値でいえば市川染五郎さんがリードしていると言えます。
市川團子：17作品
市川染五郎：30作品
ただ、市川猿之助さんの件で『明治座』の代役に選ばれたのは市川團子さんでした。
代役に選ばれただけでも十分話題となりましたが、
急遽の代役とは思えないほどの堂々たる演技に15分ほどのスタンディングオベーションが起こったこともテレビやネットのニュースとなり、市川團子さんの名は一気に広まり格が上がりました。
もちろん、役柄も踏まえて市川團子さんにオファーが行ったのだと思いすが、このチャンスをものにしたのは事実。
現状、ライバル関係では市川團子さんが染五郎さんから一歩リードしていると言えるのではないでしょうか？
【まとめ】市川團子と市川染五郎の関係
市川團子さんと市川染五郎さんは親戚ではないが、幼稚園～高校まで同じだった「幼馴染」であり、「友達」であり歌舞伎の世界では「ライバル」でもあるという深い関係にあります。
市川猿之助さんの代役を見事に演じて見せた市川團子さんが現状、一歩リードしているかもしれませんが、まだまだ長い役者人生の中で切磋琢磨しあってレベルを上げていくことでしょう！
