本記事では、ヌートバー選手が広めたという『ペッパーミルポーズ』の意味や由来、侍ジャパンで始めた理由などについてお伝えしていきます。
WBC2023が開幕し、第2戦まで終わったたところで、侍ジャパンの塁上でのあるポーズが注目されています。
両手を上げてひねる動作は、まるで塩コショウを回しながら出すあの動きに似ていますよね。
『ペッパーミルポーズ』と言われているそのパフォーマンスは、
今大人気のラーズ・ヌートバー選手が侍ジャパンのメンバーに広めたものだという。
あの『ペッパーミルポーズ』にはどんな意味があるのか?何が由来なのか?侍ジャパンで広めた理由とは?
そのあたりについて情報をまとめました!
『ペッパーミル』は胡椒を挽いて出す道具
まず『ペッパーミル』とは、回すことで塩コショウを挽きながら出す道具のことです。
料理のときに使う人は多いと思いますし、レストランでテーブルに置いてある場合もあると思います。
実はアメリカでは『ペッパーミル』ではなく『ペッパーグラインダー』と呼ぶことが一般的であり、
この『グラインド(Grind)』がペッパーミルパフォーマンスの意味を説明する上でキーとなります。
ペッパーミルパフォーマンスの意味
ペッパーミルパフォーマンスは、ヌートバー選手が所属しているカージナルスが絶不調だった2022年の夏に、
捕手のアンドリュー・キズナー選手がチームメイトに『We are grinding』と声をかけたことから生まれました。
『Grind』には「絞り出す」「粉々にする」などの意味がある。
そのことから、キズナー捕手が言った『We are grinding』には
「粘り強くいこう!」
「チームのために身を粉にして働こう!」
「コツコツつないで得点を絞り出そう」
といった意味が込められています。
ペッパーミルを「回す」動作にも「(バッター)ランナーを回していくぞ!」の意味が込められているので、
塁上で行うパフォーマンスとしては
- 後に続け!
- どんどんつなげていくぞ!
- ランナーを回していくぞ!
- 粘り強くいくぞ
といった意味が込められていると言えます。
カージナルスの『ペッパーグラインダーポーズ』が由来
上述したように、2022年の夏にカージナルスのキズナー捕手が
「We are grinding」
とチームメイトに言ったことから生まれたパフォーマンスであることから、
『ペッパーミルパフォーマンス』はカージナルスのキズナー捕手が由来ということになります。
ただこのパフォーマンスは全米で行われているものではなく、
あくまでもカージナルスのみで行われている独自のセレブレーションです。
侍ジャパンでペッパーミルパフォーマンスが浸透したきっかけ
なぜ、どのように侍ジャパンで『ペッパーミルパフォーマンス』が浸透したのでしょうか。
それは、大谷翔平選手とヌートバー選手の何気ない会話から始まったという。
ヌートバーは「そうですね。翔平と色々話して、エンゼルスでチームセレブレーションの時どんな事やっていたの?と聞いたら、「あまりエンゼルスはセレブレーションがないんだよね、カージナルスはどうなの?」という、そんな会話をしたんですけど、誰でも真似が出来ることでやった訳なんですけど、非常に簡単ですし、多くの方に真似して貰っています」と明かし
引用:ニッポン放送 ショウアップナイター
大谷翔平選手とセレブレーションの話になり、エンゼルスには独自のセレブレーションがなくて、カージナルスにはあったことから、侍ジャパンで一緒になったのを機に共有しようと。
そんな感じの流れから、いつの間にかチーム全体にペッパーミルポーズが浸透していったのかもしれませんね!
ペッパーミルの派生?「ゴマ擦り」や「塩振り」パフォーマンスも誕生!
ペッパーミルパフォーマンスから派生し、
“ゴマ擦り”や“塩振り”のパフォーマンスをする人が現れています!
ゴマ擦りパフォーマンス
広島東洋カープでは、『ゴマ擦りパフォーマンス』が流行しているようです、、汗
それペッパーミルちゃう
— 🍺 (@kyotocarp26) March 17, 2023
ゴマすりやん pic.twitter.com/PWklm728lK
【動画】ヌートバーがペッパーミルならデビッドソンはゴマスリ(2023年3月19日) https://t.co/1cefjIiXRR
— 安芸の者がゆく@カープ情報ブログ (@carp_akinomono) March 19, 2023
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|#carp #カープ pic.twitter.com/Y3FMFdOew1
侍ジャパンのサポーターのなかにもゴマを擦っている人が、、
ペッパーミルやなくてゴマ擦っとるおっさんおって草 pic.twitter.com/qfPrB0ajmT
— Keisuke Okumura (@okumurinho) March 10, 2023
大勢の塩振りパフォーマンス
侍ジャパンのベンチのなかで、大勢投手だけ塩を振るパフォーマンスをしていたことが話題になりました。
“塩振り”といえば、
日本では「塩振りおじさん」と呼ばれている、豪快な肉料理を作るトルコ人YouTuber・ヌスレット・ギョクチェが有名ですよね。
ステイサムと塩振りオジサン…
— てつ@1GAME【妖回胴中記】 (@tetsu0722) May 5, 2021
カッコいいな。 pic.twitter.com/BDQEkA6oAM
列に並んでハイタッチするときも、塩振りポーズでグータッチをしています(笑)
見返したら大勢くん由伸とのときだけ塩ポーズになってるの草#大勢は塩 #大勢はガチ #山本由伸#WBC2003 #WBC #侍ジャパン pic.twitter.com/7jcKlUXxHk
— み🐨🐼next⚾︎3/24 (@G1015m130) March 17, 2023
おふざけで“塩振り”や“ゴマ擦り”に派生させるのも、ユーモアのある広め方ですよね。
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センバツ高校野球でペッパーミルパフォーマンスが審判に注意された理由
3月18日に、甲子園で行われたセンバツ高校野球の1回戦、東北vs山梨学院の試合にて、
塁上でペッパーミルパフォーマンスをした東北選手に対して、一塁塁審が注意するという出来事がありました。
東北高校の球児がペッパーミル、審判に注意される。。。。 pic.twitter.com/6kOZBjLV5o
— 進撃のJapan (@roketdan2) March 18, 2023
東北の選手は塁上で注意を受け、すぐさまベンチに対して『ペッパーミルパフォーマンスはダメ』というジェスチャーを行っているのは偉いですね!
ただ、ネット上では
「なんでダメなの?」
「日本代表がやっているのに高校野球で制限するのはおかしい」
「古くからの慣習に縛られすぎ」
といった批判が相次いだ。
ヌートバー選手もこのことに触れ、高校野球にまで広がっていることを「面白いね」と言いつつも、審判に禁じられたことには「かなり奇妙」と言いました。
高校野球連盟「プレーを楽しんでほしい」
なぜ一塁の塁審は、ペッパーミルパフォーマンスを注意したのか。
高校野球連盟がこのように声明を出しています。
「高校野球としては、不要なパフォーマンスやジェスチャーは、従来より慎むようお願いしてきました。試合を楽しみたいという選手の気持ちは理解できますが、プレーで楽しんでほしいというのが当連盟の考え方です」
引用:"ペッパーミル"を注意した高野連、異例の声明 「理解できますがプレーで楽しんで」 | Full-Count
従来より不要なパフォーマンスは慎むようお願いしてきたこと。
そして「プレーで楽しんでほしい」という考えであることを述べました。
おそらく、審判団のなかで「ペッパーミルパフォーマンスをする選手が絶対に現れるから、そのときは注意しよう」とあらかじめ打ち合わせされていたと思われます。
納得できるかは置いといて、高校野球連盟のなかで確固たるポリシーがあってペッパーミルパフォーマンスを注意したということですね。
相手の失策でペッパーミルパフォーマンスは失敬
ただ、ペッパーミルパフォーマンスを注意されたことに肯定的な意見も多く上がっていた。
それは、東北の選手は相手がエラーして出塁したときにペッパーミルパフォーマンスを行っていたからです。
ペッパーミルパフォーマンスは本来、ヒットを打ってそのセレブレーションとして行うもの。
相手のエラーを喜んで煽るような形で行うのは、どう考えても良いことではありませんね。
場面を選んでペッパーミルパフォーマンスを行わなければ、リスペクトにかけてしまうことを心得てほしいものではあります。